里山の清らかな水で美味しいお米をつくる、もりもと農園~お試し農業体験記(1)
「移住定住コンシェルジュ(柳井市)」サポーターの垂井です。
この記事では、山口県柳井市にある日積(ひづみ)地区で米農家をされている、森本さんをご紹介します。
今回は田植えの作業も体験しましたので、その様子もレポートします。
農業に興味のある人は、お試し移住の際に稲作の体験をさせてもらえるかもしれません!
米農家として生きる
柳井市の北東部にある日積地区。銭壺山・琴石山などに囲まれた、自然豊かな中山間集落で、山々の新緑と、遠くまで瑞々しく広がる田んぼの風景がとても美しい場所です。
生まれ育ったこの美しい風景を存続していきたいとの思いで、福祉関係の仕事から米農家に転身した森本さん。
最初は実家の農地から始めたそうですが、高齢化の影響で稲作をする人がどんどん減っていく中で、近所の方々から「うちの田んぼもやってくれんか」と声をかけられ、稲作をはじめた5年前と比べ、20倍もの面積の農地を管理されているそうです。
種まきから収穫までを1人でされており、なんと繁忙期は毎日、夜明けの5時頃から見回りを開始、日暮れ後の20時頃まで農地で作業をされているそう。
相当な重労働のように感じられますが、以前の仕事よりも向いていると思うとのことで、「楽しいし、みんながおいしいと喜んでくれるので、やりがいを感じています」と語ります。
日積の風景を存続させるために
もともと森本さんは、実家のある日積を出て、広島で20年間福祉の仕事をされていました。
土日に実家に帰り、田園の手伝いをしていましたが、担い手が少なくなり、どんどん荒れていく故郷の姿に危機感を覚え、子どものころのような美しい田園風景を次の世代につなぎたいとの思いから転身を決めたそうです。
山口県立農業大学校の社会人研修「やまぐち就農支援塾」で1年間学んだ後、5年前にふるさと日積で稲作を始めました。
地域内外の人への直売や、「ふれあいどころ437」の直売所で販売しながら、日積のために稲作を続ける森本さんですが、「もし自分が体を壊したら」との不安も口にされました。
農業がやりたい、お米を育てたいという若い人が少ない中で、「これから日積の風景存続のために何ができるか、試行錯誤の毎日です」と言います。
稲作に少しでも興味をもってもらえたらと、新しい取り組みも進めており、
今年の秋には初めての試みとして収穫祭を計画しているそうです。稲刈り体験のほか、7品種のお米を7つの羽釜で焚いたご飯の食べ比べも考えているとのことです。
羽釜の炊き立て新米ご飯がフワッと香る、何と贅沢な食べ比べ!
とてもワクワク、待ち遠しいですね。
田植え体験
お話を伺ったあと、実際に田植え機に乗って、田植え体験をさせていただきました。
初めて田植え機に乗るのでしっかりできるかとても不安でしたが、森本さんが丁寧に操縦方法を教えてくださり、一人で運転してみました。
説明を聞いているときはできそうな気がしましたが、実際にやってみると、まっすぐ走らせることが意外と難しい!
「遠くを見て」のアドバイスに調子が出てきて気持ちよく走らせましたが、田植え機から降りて振り返ってみると、線がぶれており、ひやひやしました。
しかし森本さんは「いい感じ!」と言ってくださり、ひと安心です。
新緑に染まった日積の自然を背景に、綺麗に代搔き(しろかき)され広々とした水田を初夏の風を感じながら進んでいくのは、とても気持ちがよく、貴重な体験でした。
森本さんにお話を伺って、「日積の景色を存続させるために、自分ができることをやる」というその強い思いに、心を揺さぶられました。
少しでも興味がある方は、ぜひお試し移住で稲作を体験してみませんか?
本記事は、2024年6月時点の情報になります。
柳井市への移住定住に興味のある方は、下記のお試し移住相談窓口までお気軽にご連絡ください。