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地域の宝を次の世代へ~余田臥龍梅清掃活動

「移住定住コンシェルジュ(柳井市)」の武田です。
今回は、地域の方と子どもたちの手によって長年行われている余田臥龍梅清掃活動をご紹介します。

その姿はまるで龍のよう

柳井市西部、田畑が広がる自然豊かな余田(よた)地区(人口約1,350人※2025年1月末時点)。この地区にあるのが余田臥龍梅(がりゅうばい)。赤子山(標高230m)の北麗斜面にある野生の梅で、昭和8年には国の天然記念物に指定された由緒ある樹木です。
 
臥龍梅の名は、枝があたかも龍が地を這っているように見えることから付けられたもの。原木は刈れてしまいましたが、四方に伸びた枝が地について独立の株となった飛梅11本が、毎年見事な白色の花を咲かせます。
臥龍梅の周辺には地域の方によって約70本の梅の木が植えられ、開花時期の2月頃になるとあたり一帯に爽やかな香りが漂います。

地域と学校、みんなで取り組む清掃活動

「余田臥龍梅保存会」の皆さんを中心に、長年地域の宝として伝え守られてきた臥龍梅。
1月某日、余田臥龍梅保存会、地域の方、余田小学校・柳井西中学校の子どもたちが集まって、毎年恒例の清掃活動が行われました。

活動にあたり、挨拶をする臥龍梅保存会会長・梶山さん

小学生は、梅の苗木の植樹を担当します。この苗木は、長年臥龍梅を守ってこられた保存会の前会長さんの手で丁寧に育てられたもの。
穴を掘って、土を入れて・・・なかなか力の要る作業です。地域の方に手伝ってもらいながら、みんなで協力して作業を進めます。

一方、中学生は、枝の剪定、草や落ち葉の掃除、柵の補修、看板清掃など、係に分かれて活動。
枝を切ることに慣れていない子どもたちも、地域の方にコツを教えてもらいながら進めます。
「枝が引っかかって・・・これ、どうやって取ったらいいですか?」「ここをこうやると・・・あとは考えてみんさい」「あ、できた!」
作業する子どもたちを見ながら、地域の方も「親でも先生でもない人とこうやって関わるのは、子どもたちにとっても新鮮じゃろうね」と目を細めていました。

中学生の中には、小学生のころに梅の苗を植えたという生徒も。
「久しぶりに来てみると、自分が植えた苗が大きくなっていて嬉しかったです」と話してくれました。
ほかの生徒たちも、「はじめは作業が大変だなと思ったけど、みんなで手分けするとどんどんキレイになっていくのでびっくり。協力して作業するっていいなと思いました」「花を見に来る人が気持ちよく過ごせるといいなと思います」とそれぞれに思いを持って取り組んでいるようでした。

地域の宝を守り続けて

事前に授業で臥龍梅の歴史について学んだという子どもたち。
引率の先生方は、「地域の方に学ばせてもらえることが有り難い」「自分たちが住む地域の文化財を守るという活動はなかなか体験できることではない。ふるさとを大切に思う心を育んでもらえたら」と、おっしゃっていました。
「自分たちのまちを好きになってもらいたい。そしてこの子たちの手で、さらに魅力溢れる、全国の人に誇れるまちにしていってほしいですね」と次世代を担う子どもたちに期待を込めます。
柳井西中学校では俳句に力を入れており、臥龍梅が咲く時期に吟行(俳句を詠むためにその場を訪れること)を予定しているそうです。
ちなみに、以前の吟行で中学生が詠んだ句はこちら。
「梅香る 去年と違う 友の陰」
「臥龍梅 残る歴史に 感謝する」
「臥龍梅 自信ありげな たたずまい」

吟行の様子

清掃活動は、余田臥龍梅保存会や地域の方によって6月、9月にも行われています。
保存会会長・梶山さんは、「臥龍梅は古くからの地域の大切な文化財。昔から皆さんが思い入れを持って代々守ってこられたからこそ今があり、本当に感謝の思い。次の世代にもぜひ守り続けていってほしいです」と穏やかにお話ししていました。

地域の皆さんによって長年大切に受け継がれてきた余田臥龍梅。
次世代を担う子どもたちに、ふるさとを思う心を伝えています。

【余田臥龍梅】
所在地:柳井市余田河添2450番地
施設概要:駐車場(約8台、無料)、仮設トイレ(開花期間中のみ)
問合せ:柳井市役所商工観光課(TEL 0820-22-2111)

★余田臥龍梅の開花状況は、柳井市のホームページでお知らせしています。


本記事は2025年1月取材時の情報になります。
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